男と女、ライターとタバコ。
(銀河鉄道999第7話)
次の停車駅は、ラブスモーカー。
停車時間は、吸うのをやめるまで。
先日、と言ってもずっと前だけどこんなことを考えていた。
別れた女は、もう買えないタバコの銘柄と同じ。
— joy boy (@lov_engine000) April 25, 2018
どれだけ吸いたくてももう吸えない。コンビニに探しに行っても取り扱っていない。
女がタバコなら男は、使い捨てライター。女のハートに火をつけられなくなれば捨てられる。
ロマンスの神様はスモーカー。
きっかけは、前の彼女のことを忘れられなかったから。
どうして忘れられないのか。
それは依存していたから。
彼女が好き。
目がくりっとしてすっぴんでも可愛い。
(画像の人物は全く関係ありません)
彼女の雰囲気が好き。
太陽のようで、明るく僕を照らしてくれる。
彼女の職業が魅力的。
お医者さん。
彼女との会話が好き。
歳上だったから仕事のことや知恵、僕の知らないことを教えてくれる。
それと何を言ってもよく笑ってくれた。
だから一緒に僕も笑う。楽しい。
彼女の匂いが好き。
もうそれは思い出すことができないが、深い森の中の木々の香りだったかな。
彼女の体が好き。
細身なのにEカップ。
彼女とのセックスがしゅき。
なんにせよ、初めての相手だった。
僕の童貞をもらってくれた人。
直接教えてもらった。
ま、自分で勉強したけどね笑。
スキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキ。
狂おしいほど好きだった。(今でも好きかもしれない)
それでも
「申し訳ないのですが、別れましょう」
そう言われた。
これは事実で、どうしようもない現実で、変えようのない過去だ。
その言葉だけで関係が清算できるほど、まだ男女経験が豊富ではなかった僕は、未だに彼女の影をどこかに探している。
実際、この文章の下書きを今の彼女の家でした時に、久々に中折れした。
萎えてしまったのだ。
カラダもキモチも。
別れてからもう一年を迎えようとしているのに未だに僕を虜にしているのは、きっと中毒だったからだ。
同じことがタバコにも言える。
普段吸わない人にはわかりにくい話になってしまうが、一度タバコに手をつけてしまうと、禁煙セラピーでも読まない限りタバコは終わりのない習慣となる。
ことあるタイミングでタバコのことを思い出し、あのニコチンを体に入れなくては落ち着かなくなってしまうのだ。
ただタバコはコンビニに行けば大抵の銘柄は売ってあるし、お金で買うことができる。
でも僕が求めているのは、彼女からの愛であって、お金では買えない。
タバコの場合、自分の好きな銘柄が廃番になったらそれに似た銘柄を探せばいいだけの話なのだが、どうもナンパ初心者ですぐに彼女を作ってしまう僕にとっては、今の関係にほとんど満足してしまい、新しい挑戦ができないでいる。
ここから本題。
女をタバコと見た時、男は何になるのだろう。
それはライターだ。
タバコとライターの関係は切っても切れない。
タバコだけあっても吸えないし、ライターだけあっても吸えない。
別にマッチでも構わないし、チャッカマンでもいい。
肝心なのは、タバコに火がつくこと。
火がついて初めて吸うことができる。
吸った時にニコチンが体に摂取され、それにより脳内に生まれるドーパミンが、恋愛によって感じられるドーパミンと似ているのだと思う。
ライターには、燃料がある。
燃料が尽きれば火をつけることはできない。
火は強すぎても弱すぎてもよくない。
この場合、燃料=性欲だと思う。
性欲、つまりこの女とセックスがしたいと思わない限り男は燃えないのだ。
タバコは、葉っぱによって味が変わる。
葉が腐ってたり、湿ってたりしたら火がついてもまずい。
僕のブログの読者はほとんどが男性だと思うからあくまでも男性目線での話だけど。
僕たち男は火をつける側。
女のハートに火をつけるのだ。
ではどういう男が火をつけやすいだろうか。
それは野心に燃えている男だと思う。
挑戦したいこと、成し遂げたいこと、それに向かって行動している人は魅力的だ。
ぶっちゃけそんな大きな野心が僕にあったのかといえばそうでもない。
でも、勇気を出して、声をかけて、彼女に挑戦しようとした僕の野心は彼女のハートを燻らせるだろう。
初めはマッチでもいい。
とりあえず自分で火を灯すこと。
自分の中に生まれた火を、どうせ無理だからと安易に消さないこと。
マッチはいっぱいあるからとつけては消し、つけては消しとしているうちでは、マッチにしかなれない。
生まれた火をもう少しだけつけ続けよう。
気がつけば100円ライターくらいにはなれているはずだから。
火がついて、タバコが差し出されたとして、それでタバコに火がつくかはわからない。
だってそれを決めるのはロマンスの神様だもの。
僕らにできることは、高級ライターになることではなく、何度も火をつけ続けることだ。そのうちに火加減を知り、世界にたったひとつしかないライターになっているだろう。
<Das Ende>